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大学生やってます

昨日のお客さん、その6

三連休の前夜であった昨日のお店は、さぞかし混むだろうと楽しみにしていたものの、思ったより空いていて、なんだか拍子抜けしてしまった。だけど、私のすきな面白いひとたちが2組もきて、それはそれは楽しかったのである。

 

 

19時過ぎに電話があり、19時半過ぎにきたKMTさんふたり。シャンソンを歌う。「ミラボー橋」をとらさんの曲だと言っていた。越路吹雪の「ラストダンスは私に」を途中でマイクなしで歌うなど、チカラ強い歌声に拍手喝采である。まどかさんはいないのかと言っていて、最初すぐ帰ると言っていたのだけれど結局2時間くらいいらっしゃった。感じのいい愉快なひとだった。

 

 

MEDさんがくる。おや、と思う。珍しい。今日はじゅりさんがいない日なのに、と余計なことを思う私。もちろん口には出さない。この前閉店間際にいきなりきて、30分いたかいないかくらいでじゅりさんと一緒に帰っていったことに驚いていたのだけれど、そんなことはわざわざ聞かなくてもよいことなんだろう。

MEDさんはおしゃれだ。ディオールの薄いかばんがいつも綺麗で格好いい。今日はエルメスの青いハットを被っていた。これまた綺麗な形した帽子だなあと思ってみたら、エルメスとあったので、ブランドものはやはりそれなりの美貌があるんだなと再確認。時計はスイス(どこのブランドかは忘れた。)、ストールはアルマーニだったっけ?雰囲気からしてお金持ちなんだなあということが伝わってくるのだけれど、いやらしさがない。自分に見合ったお金の使い方、似合うものを知っているひとだと思うほど、それらのブランド品がしっくりとしていた。その日初めて入ったなおさんが、「お店入ってきたとき、どこかのフランス人なのかと思いました〜」と言っていた。

 

 

以前、MEDさんがホテルのバーの格付けの話をされていたので、どこのホテルのものが良くて、どこが良くなかったんでしたっけ?と話しかける。メモを書いてくれた。

上位に選ばれたのは、1位が「リッツカールトン」「パークハイアット」、0,5段下がって「キャピトル」「パレス」。2位が「グランドハイアット」「コンラッド」、0,5段下がって「ペニンシュラ」。そして中堅(そこそこ)が「帝国ホテル」「ハイアットセントリック」、ここでも「ペニンシュラ」が書かれていたけれど、上位と迷ったのかな。

2位と中堅のあいだに「ANAインターコンチネンタル」とあった。どこにあるんだっけ?

そして最下位が、MEDさん曰く「ここね、このへん、リッツとかが1位で、グランドとかが2位、ペニンシュラが3位くらいかな、帝国ホテルなんかも普通にいいよ、まあ4位だとするとね、これはもう99位になるかな」と、「アンダーズ」を挙げた。

 

曰く曰く、「1回目はよかったんだけどね。5回行って、5回ともダメだった」とのこと。「何がダメなんですか?」曰く曰く曰く、「う_____ん、従業員というか。田舎のお金持ちを相手にされてるみたいで」。そして弁解のように言う。「僕ね、お金持ちなんですよ。だからなんかこう、田舎のお金持ちと都会のお金持ちの違いというか」。私がMEDさんをけっこう気に入っている、というか、好奇心を持っているというか、わりかし好きな部類に入っているのは、こういうところなんだなとつくづく感じた。お金持ちであり、それを自覚し、それに見合った仕事をしている、話のタネが尽きない面白いひと。不思議で、喋っても喋ってもその不思議さは変わらない。つまらなくない変わり者として、私は興味を持っている。「僕と話してても盛り上がらないデショ」とニヤリ、静かに放つ物言いは、好き嫌いが分かれるだろうなと思いつつその態度までもが淡々とされていて、おべっかなんて言われようもんなら「ハン」とばかりに一蹴しそうな、そんな感じの態勢に、私もとなりで会話を聞きながらニヤッとしてしまうのである。

 

 

私が制服の胸にトンボのブローチをつけていると、MEDさんが、「トンボってね、演技のいい虫なんだよ」と教えてくれた。「トンボは前しか見ないから」。な、なるほど__________‼︎ポジティブな人間になるようにってことなんですかね_____⁉︎と衝撃。MEDさんは早く帰りたそうにしていて、実際、帰りのコートを着たときママさんに「帰るときが1番嬉しそうな顔してるわね‼︎」と言われて笑っていた。

 

 

珍しい名前の人が来店する。MKRYさん。はつらつとした年配の方で、元気で明るく、私がシェイカーを振っているのをみると「こう、八の字にして振るんだ」と帰り際に声をかけてくれた。明るく、年配の中では若くてハンサムという表現が当てはまる人だった。

 

 

珍しく夜遅く、TTYさんがくる。22時半前くらい。いつも20時とかにくるので、この時間にどうしたんだろうと思っていたら、接待ではなく同級生会のようだった。3人できて、1人が最近バースデーだったというので「ピエス・モンテ」でケーキを買いに行く。その途中で高校の同級生の女の友達にであい、きゃあきゃあとはしゃいで元気がでる。ピエス・モンテのケーキは、もう23時を回って2種類のケーキしかなく、1番高い1500円のケーキがひとつだけとプリンが残っていた。おいしそうだった…

 

 

23時45分にHYさんがくる。まどかさんが私服に着替えてとなりに座る。遅くきたついでに、ボジョレーワインをいただいた。

飲みながら洗い物をする。TTYさんたちは六本木へ行くといって帰っていった。タイムカードを切ったのは1時51分だった。