hellobonjour

大学生やってます

昨日のお客さん、その5

昨日の水曜日はこれまた不思議な日で、忙しいのか、暇なのか、あいまいな混み具合だった。といっても、ボックス席は使わなかったし、カウンターのみで全員おひとりさま。21時過ぎごろまで2人しかいなかったし、私が退勤したのは夜中の1時半前だったけれど、忙しさではなく会話で時間をすべっていったという感じ。

 

 

二度目ましてのAMIさんがきて、私は暇ゆえに会話を立ち聞きする。宮古島のはなしをきいた。「おとーり」という飲み方があるらしく、その凄まじい泡盛の飲み方に驚異感嘆です。ひたすら飲み続ける、いわばゲームといった感覚で、泡盛をひとくちでギブアップした私にとっては末恐ろしいこと他ならない。

 

泡盛はね、現地の人はストレートでなんか飲まないよ。こっち(東京)だと、ストレートでのむのがあっち(沖縄)流だ、主流だと思いがちだけどね、そうじゃないの、お水で割って飲むんだよ」

とAMIさんが教えてくれた。AMIさんは出身が京都で10年間、そのあとは関東圏での生活を、奥様が宮古島のひとで、出会いがまさにその「おとーり」からだという。宮古島の文化というのも、まずこのオトーリから教えられたと言っていた。

 

 

HNDさんが酔っ払ってくる。荷物もなにも持たないまま、へろへろになって、そのくせ歌い出す。メグさんに強制的に歌をデュエットさせるも、歌い終わったとたん苦い顔をして、へただなあ!と一蹴する。へただなあと言われながらも、メグさんはAMIさんのところに移動させられたにも関わらず、となりのHNDさんが歌ううたに体を揺らして視線を投げかけていた。女の人って、酔っ払ったから口説かれたことを、「酔っ払っている」関係なしに、自分に惚れていると思っているのだろうか。酔っ払って口説かれたことを鵜呑みにして、シラフで会うときに同じように口説いてくれると思っているのだろうか。酔っ払いの席での口説き文句を、本当の自分の価値だと思っているのだろうか。私は、酔っ払いの口説きを、大振りに謙遜することもなければ素直に受け止めるようにしているけれど、それでもやっぱりシラフで会うとなると、あのときの勢いがなかったことにされそうで、正面からの、正常の状態でみられることに、少しばかり抵抗がでてしまう。酔っても、覚めても、心地よいと思える恋がしたいと思う。