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大学生やってます

昨日のお客さん、その18

YMTOさんが若いひと2人を連れて、まどかさんとじゅりさんときた。「におい、わかる?」と聞かれて、鼻をきかすと、お好みもんじゃを食べてきたんだとすぐ察した。まどかさんは月島生まれ育ちである。いいなあ、私ももんじゃ焼き食べたいなあ。「スプレーしなきゃ」と言っていたけれど、そんなにわかりやすくにおうことはなかった。

 

 

ちはるさんがAKYMさんとくる。20時半ギリギリにきたのでママさんに怒られていた。AKYMさんが連れてきた若い人が、ちはるさんに連絡先を渡さず、AKYMさんに「おまえ、昭和的だけどさ、こんど一緒にお茶でもどうですかとか、ないの」と呆れて、笑っていた。「こいつはね、欠点が1つだけあって、男尊女卑なんだ」

「仕事でね、だれか話のわかる男を連れてきてくださいって言ったんだ。オトコってね。だから女の人は、ワタシ女だからワカリマセンってなるじゃない。そういうところがあるんだよね」。

 

 

OKZKさんがくる。いつも俳優のあの人に似てるんだけど、どうなも名前が出てこない。コメディアンちっくなあの俳優。小日向文世要素もはいっている。いつも通り、2名できてボックス席に座った。

 

 

KMT先生が大ママオーナーとその娘であるSMさんとくる。SMさんは中島美嘉の「雪の華」を歌っていった。雨が降っているので、下まで送りにきてタクシーを拾って、といわれる。21時55分にエレベーターにのった。ここらへんでは22時から流しのタクシーを拾えないので、靴とスカートを濡らしたくない大ママオーナーとSMさんはあわてていた。エレベーターを降りてすぐ空車のタクシーを呼び止めるも、スルーされてしまう。「うっそお…」と呆然とする私をすり抜けたタクシーに詰めよるSMさんは、窓ガラスを叩いて「まだ22時になってないよ!」と強引に開けさせ、大ママオーナーと乗り込んでいった。あっぱれである。

 

 

入れ違いのようにHNDさんがくる。「オトコ、できただろ?」と声をかけてくる。「こういう仕事何年もしてればね、わかるんだよ」と言う。「2人目、いって3人目、といったところかなあ」。ううむ、なかなか鋭いんじゃない?へらへらしてスルーしていた。

 

昨日に引き続いてKKHUさんが1人でくる。HNDさんのひとつ空けた椅子に座り、「なーに、カッコいいじゃないこのひと!」とHNDさんに絡まれる。2時間半以上もずっとHNDさんは自分の武勇伝を語っていて、だけどお酒は双方(KKHUさんのほうが)ガンガン飲んでいた。KKHUさんは昨日山崎のボトルをいれたばかりなのにもう新しく1本いれていて、だけど「高い金使うのが好き」と言っていた。42歳という30代にもみえる若さで「想い出がいっぱい」を歌う彼に、ちはるさんが「連絡先教えてくれないんですよー」と言うのが聞こえる。ちはるさんは久しぶりにきたNKGWさんに送ってもらって1時過ぎに帰っていった。

 

 

YMTOさんときた若いHYSさんが、シメに大塚愛の「さくらんぼ」を歌い、だけどさくらんぼでシメるにはどうかと思う、ということで、「we are the world」を歌って帰っていった。ねむかった。

昨日のお客さん、その17

月曜早々、TTYさんがHT会社の人を連れて19時半に来店された。まだ準備のとちゅうだった私は、おしぼりをだすことも忘れ、「日本酒だして、大吟醸」というオーダーにあわてるなど、平静を装いながらもあくせくしていた。

 

 

大吟醸を一本もっていくと、「タンサンちょうだい」とのこと。え、日本酒に炭酸?と戸惑っていると案の定TTYさんが「日本酒はそのまま飲んだ方が美味しいだろう」と一蹴。「まあまあ、飲んでみてくださいよ」とHT会社のひとがいう。タンサンをもっていき、お酒を作った。

 

「氷を入れて、日本酒と炭酸を1:1でね」。

 

ロックアイスを入れ、日本酒を半分、そして炭酸を入れ、仕上げに軽くスクリューする。

 

TTYさんが、ひとくち。「ん!……んー、やっぱこのまま(日本酒だけ)のほうがうまいよ。それにこの炭酸、微炭酸だし」

 

HT会社のシャチョウさんが、「でもね、美味しいんだよ、こうすると。飲みやすくなる。するするいっちゃうよ」と言った。私はあまり日本酒を飲まないので、こういう飲み方もあるんだと新鮮だった。TTYさんはさっさとお猪口で日本酒を注いで飲んでいた。日本酒・炭酸割りを飲んでいるのはHT会社のシャチョウさんだけだった。

 

 

 

おつまみで出してるグリンピースがないことに気づき、買い物へ出る。運動しようと思って帰りは階段をつかう。踊り場でスマホをちょろっといじって店に戻ろうとしたら、エレベーターからでてきた男の人2人がちょうどうちの店に入っていくところで、一緒に入店する。するとTTYさんのお客さんだったみたいで、興奮と感動とがいりまじった挨拶をかわしたあと、カウンターに座った。TTYさんはたびたびカウンターにきては話していった。そのお客さんはボトルで「山崎」をいれた。む、金持ちか?見た目の若さによらないボトルのチョイスをしたので気になる。きくと、とあるコーヒー会社のオエライサンだった。

TTYさんがその若いオエライサンのことを「この人は偉い人なんだぞ」と言うと、そのひとは「偉くないですよ、えらいことはしでかしてるけど」と言った。まあまあウマイこと言うじゃない。

 

 

HRMNさんが3人できて歌った。TJG先生が3人できて、そのあと1人増えたので4人でボックス席に移った。かなりおじさんの見た目で「君の知らない物語」を歌っていた。

 

 

AMIさんがSTCHUさんと3人でくる。まさかの「U.S.A.」を歌って場の盛りあがりが成立せず、濁って終わる。最後のほうではSTCHUさんの定番ソング「チャンス到来」をうたって、後ろのボックス席にすわったTJG先生たちから「いい歌」「なんて曲?」などと言われた。

 

 

ママさんが、お店に届いた(正確には大ママオーナー宛に届いた)ダンボール一箱分の青森県からのりんごを配る。みかさんに、よければ持って行って、と言うも、「残り物でいい」と返すみかさんに、ママさんが「お客様にもあげてるのに、残り物だなんて言いかた、ないんじゃない。あげ辛くなっちゃうでしょう」と怒る。「残り物でいいって言ったのは、余ったらいいというか、みんなにあげて、明日残ったら明日持って帰ろうかと…」と言うみかさんに、「明日にはありません」とキッパリ返すママさん。青森県出身のみかさんはりんごをたらふく食べているんだろうな。

 

 

AMIさんとSTCHUさんたちを外までお見送りにいく。りんごを渡そうとSTCHUさんを追いかけるも、なかなか受け取ってくれず、エレベーターまで乗ってしまったのだ。外の寒さはおそろしく、店に戻るとトリハダが立った。ママさんはいろいろお疲れのようで、吉井和哉の切ないクリスマスソングを歌った。初めて聞いたけど、けっこう哀しくて、ママさんの上手い歌のおかげでしんみりしてしまった。

新橋第一ホテルアネックス「ラパランツァ」にてイタリアン、続き

さて土曜日に、新橋の第一ホテルアネックスにて「La Paranza」でイタリアン・ディナーをしてきたメニューのご紹介、続編でございます。メインから。

 

 

ストゥッツィキーノ、アンティパスト・ミスト、パスタ、ときて、次はメイン。

 

メインは5種類ありまして、食べたいものをそれぞれオーダーするといったスタイル。

 

まずは、お魚。「真鱈のムニエル 白子入り焦がしバターソース 焼きポレンタを添えて」

魚は一種類のみで、これは先輩のまりさんがチョイスしていた。とっても美味しそうで、何より白子が…‼︎あああの白子が、見るからにぷりぷりと怒っていて、なんて美味しそうだったんだろう…とうっとりしました。

イタリア語で「魚」を意味する「Pesce」ぺシェ、ペーシェ、ペッシェ、の間で発音。

ところで「ポレンタ」とは?⇨湯にトウモロコシの粉を入れて、加熱して練り上げたもの、らしい。付け合わせとして存在する。マッシュドポテトみたいな感じ?

 

そして、お肉。これもまた、迷った。ちなみにイタリア語で「carne」カルネ。

 

まずは、「牛ランプ肉のグリル ポルチーニ茸とタレッジョチーズのフォンドゥータ ピエモンテ風」

これが1番人気だった。「フォンドゥータ」とは?⇨フォンデュのこと。チーズをパンなどに浸して食べる。

 

「イベリコ豚肩ロースのグリルと旬野菜のロースト添え」

 

福島県産川俣シャモもも肉とじゃがいものロースト‘アンショワイヤード’」

私はこれをチョイス。「アンショワイヤード」とは?⇨アンチョビソース。にんにくとかバジルとかを入れたりするらしい。チキンソテーにぴったりとのこと。

シャモ肉、に惹かれたので。味は、鶏肉よりもじゃっかん獣っぽさがある感じでした。

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そして「牛ほほ肉と栗、洋梨の赤ワイン煮込み‘ドルチェフォルテ’」

これはママさんがチョイスしていた。「ドルチェフォルテ」とは?⇨甘味が強い、とのこと。

 

 

それまでは白ワインを飲んでいたんですが、やっぱりお肉ということで赤ワインもオーダー。でもそんなに赤ワインがすすむわけでもなく、白でも変わらず飲んで食べて美味しいので、なんでかなと思ってたんだけど、いま考えてみたらトリだからじゃない?トリ最高かよ…となりました。真鱈も気になったけどね。

 

 

そしてドルチェは「パンナコッタ」。

パンナコッタ、名前は知っているし食べたこともあるけれど、でもよく考えてみるとパンナコッタってナンダ?プリンみたいな?杏仁豆腐的な?「わ〜パンナコッタ大好き〜」という歓声に紛れて調べようとしたけれど、スマホをいじっていたまきさんがママさんに注意されてたので、その場では諦めました。

「パンナ」は生クリーム、「コッタ」は煮た、というイタリア語。プリンとの違いは、卵を使うか使わないかだという

新橋第一ホテルアネックス「ラパランツァ」にてイタリアン・ディナー

新橋の第一ホテルアネックスにて、ディナーをしてきた昨日です。

 

 

アラカルトだと面倒なので、コースで予約をしてくれた大ママオーナー。テーマ(?)は「冬のディナーコース ‘インヴェルノ’」。インヴェルノとはなんぞや?イタリア語で「冬」らしいです。

 

 

さあ、まずは食前酒にスパークリングワインをいただき乾杯したところで、最初の一品。「stuzzuchino」ストゥッツィキーノ、というらしい。発音のし辛さ。日本でいう、つきだし、みたいな、おつまみみたいな存在だという。

「冬野菜のミネストローネ・ローザ カプチーノ仕立て」とあった。

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ところで、私にとっての「フレンチ料理」とは、真っ白な大皿のまんなかにちょこんと食べ物が載っていて、余白が多ければ多いほどフレンチである、という無知で勝手な自己・フレンチを確立していたので、この料理が運ばれてきたのを見て、「イタリアン…フレンチ…⁉︎」とあほさ全開で頭の中が愉快なことになっていたんだけれど、まあ口に出さなくてよかったですそんなこと。こんど誰かにフレンチ連れていってもらおうね…。

 

 

そして2品目「antipasto misto」アンティパスト・ミストだ。前菜。直訳するとラテン語で「料理の前に」という意味らしい。ミスト、がつくと、「前菜の盛り合わせ」の意味になるみたい。3種類でした。

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左から、「寒ブリカルパッチョ 柚子風味」

「ずわい蟹と洋梨ゴルゴンゾーラのトルティーノ」

「フォアグラソテーと安納芋のロースト」である。

 

カルパッチョは一口でいただきました。トルティーノは洋梨の感じがまったくしなかったんだけれど、先輩との会話に夢中で覚えてなかったのかな…。フォアグラと安納芋は濃厚で、これ、このミニミニサイズだから余計美味しく感じられるやつや〜っと興奮。

 

 

次はパスタ、「鮟鱇(アンコウ)と白菜、カラスミのペペロンチーノ フェデリーニ」。フェ、フェデリーニ…?調べると、麺の細さのよう。スパゲッティとカッペリーニの中間みたい。カラスミを寄せ集めて食べました。アンコウの味って、こんな感じなのね…なんだかよくわからない。もっと身をくれやー‼︎って、こんなこと言ってちゃイタリア〜ンが似合う女にはなれないわね…

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メインはまた明日。

昨日のお客さん、その16

12月入って最初の金曜日は予約が4件も入って、どれも皆様ボックス席にお座りになられるかたばかりの顔ぶれなもんだから、ママさんとどうしようかと頭を悩ませるなどしていた開店前、もうその頃からアドレナリンは出ていて、忙しくなりそうな上に楽しくもあるだろうという期待と興奮があったので、シフトイン前にスタバへ寄って気合いを注入した。ほうじ茶ティーラテをトールサイズでシロップ抜き。シロップ入れないと甘くないし、紅茶にミルクを入れただけそのものになると思うので、今度アールグレイティーでもシロップ抜きで飲んでみようかな。

 

 

20時頃に一気に予約が入り込んできて、私はもうあたふたしないことに決めた。落ち着いて、確実に荷物と上着をあずかる。黒いカバンに黒いコート。どうしてみんなこんなに地味、いや落ち着いた色合いのものをもつんだろう。真っ赤なコートとかさ、イエローのジャンパーとかさ、ブルーのニットとかさ、もっとこう見てるだけで明るくなれるものとか着ないのかしらん、まあサラリーマンだから仕方ないんだろうけどさ、なんて思いながら。おしゃれな人はネイビーが多い気がする。というかネイビーがおしゃれにみせてるのかもしれない。

 

 

R子様がきて、でもテキーラは一滴も飲まず、グリーンティをひたすら。私にテキーラを勧め、「一杯飲みなさい、こんなね、こういう仕事は、酔っ払い相手にするんだから、シラフじゃやってられないわよ」とお声をかけていただいたので、ショットをぐいっと飲み込む。口に含んで、バックヤードで洗い流そうとしたけど、R子様が「このテキーラ(緑色のパトロンボトル)はね、次の日アタマ痛くならないの。残らないの」と言ったので、いいや、金曜日だし、気合い注入や‼︎(そういえばこの日2回目の気合い注入)と、エイヤッと飲み込む。じんわ〜あっと口から喉、頭にまでテキーラが染み渡り(まさに染み渡るといった表現が的確なんである)、私はR子様からの洗礼を受けた。くらくらと目の奥が熱くなるのを感じながら、心拍数が上がるのもわかり、高揚していくのがわかる。R子様は大ママオーナーがいないため早々にお帰りになられたけれど、電話番号を教えてもらったので、こんどゆっくりお話を聞かせてもらいたいと思う。

 

 

なんだかこの日はたくさんの人にシェイカーの振り方を指摘された日で、まどかさんと一緒に来たOKDさん2人が、私のシェイカーの振り方が正しくない、今度リキュールを持ってきてあげるから作っておくれ、だから練習しとくんだよ、と課題をいただいた。シェイカーを振っていても、中身はただの緑茶なんである。

 

久しぶりのTKDさんは、水曜日にきたKGYMさんのつながりの人で、私の名前こそは覚えていなかったものの、顔は知ってくれていたみたいだった。京大出身であるというTKDさんにも、シェイカーの振りを見られ、「京大通ってた頃、バーで2年くらい働いてたんや」と話していた。「カクテル30種類くらいは作れるで」と言うので、何にも作れない私は感嘆する。作ってもらう専門なので、とあほみたいなことを返す。「氷を入れたほうがええで、それで早く振るんや、溶けないように、そうすると薄まらないから味が変わらない」と教えてくれた。氷を入れると音が鳴るので、注目されるのがイヤだから入れないでいるんです…降ったあとに氷を入れてるんです…エセバーテンですんません…テヘヘ、てな感じでいるので、いつまで経っても上手く振れないでいる。シェイカーの音に反応して声をかけられることが多いので、なるべく目立たないように音を鳴らさずカウンターの下で振ることが多い。だって、だって中身はただの緑茶なんだもの…‼︎カクテルは誰かうまい人が作ってください、私のために‼︎TKDさんは中島みゆきの「時代」と「糸」を歌った。

 

 

TTYさんがSP会社の人を連れてくる。3人。あまり歌わない人たち、と思いきや、ユニコーンを歌う人を先頭にいろんな曲が繰り広げられていた。酔ったSP会社のひとは、「ワイングラスを頂戴」と赤のワイングラスを持って来させたかと思うと、焼酎「わらむぎ」をグラスに注ぎ、「こういう飲み方もあるんです」と言って、まきさん、ちはるさん、せいなさんに配った。見た目はワイングラスでおしゃれ、香りもいいけれど、中身は焼酎のストレートである。宴会が終わってグラスの片付けをしたら、ほとんどのみ残されていた。

昨日のお客さん、その15

昨日は変な日だった。ママが来たことが1番の変なことで、変というか、変な感じがしていた。だって大ママオーナーもいないのに、ひとりで来て、着飾って、ひとりで飲むといっては、顔見知りのお客さんの隣について飲み、ひとりで歌う。母親なだけに、その浮いた存在に苛立ちを感じていた私はほとんど見向きをせず避けていた。酔ったママは、媚びた甘え声になり、つまらないことを連発していう。ビールを飲んだかと思えばハイボールを頼み、歌声を披露する。まわりは当然ながら気を使うので、何しにきてるんだ?という空気を感じないわけにいかず、めんどうくさいやら鬱陶しいやらで腹立たしくなってくるのである。

 

 

初めて会ったSGYMさんというひとに声をかけられる。70近いというSGYMさんはとても溌剌としたひとで、表情も明るく、とても68歳にはみえない。肌ツヤもいいし、元気だ。「どこの大学通ってるの?M大?おおそうか、あそこはいいところだねえ、全体的に校舎が小さくてさ、綺麗なんだよな」と言ってにこにこしていた。一緒にきたおじさまは玉置浩二の「あなたに」を歌って、後ろのボックス席から拍手が送られていた。

 

 

ちはるさんが髪を短く切ってきて、それがすごーく似合っていて、ボーイッシュヘアーなのに美人が際立ち横顔のラインなんかが美しく映えていた。ちはるさんとかすみさんの友達が久しぶりの2回目で来店して、ケーキを食べてなにかのお祝いをしていた。Mさんという女の人と、Yさんという男の人コンビである。どういう関係なのかは、知らない。友達なのか恋人なのか、一見わからない。

 

 

AKYMさんが来る。ちはるさんのことが大好きで、何度もご飯へ行こうと誘っている。一曲だけ、といいながら「海の声」をうたい、中島美嘉の「雪の華」を歌い上げた。2000円のチップをいただいたので、今度必ずお礼を言う。ちはるさんのどこがいいかを、来るたび言っている。「気が強いんだよ。あと顔が好み」。ちはるさんはアマガサキという兵庫県出身の関西人。明るくて美人で気立てが良く、お酒のすきな酒豪者である。ちはるさんに教えてもらった恵比寿のバーに女友達と行ったことがあるのだけれど、あまりにもオシャレで(しかもめちゃ高い)これは男の人と一緒にくるところや…と勉強になったりするなどした。ちはるさんはハッキリしているので、AKYMさんの愛をどうあしらっていくのか、楽しみなんである。

 

 

昨日のお客さん、その14

昨日は忙しかった。そして楽しかった。そして嬉しかった。なぜなら私がいま大好きな人がきたからだ!

 

 

MTMTさんがメグさんと一緒に来て、SGOKさんが「大事なお客さんだ」といって2人で来店、この時点でまどかさんとみかさんとママさんしかいなく、21時頃ひさしぶりにまりさんが来た。それからほどなくしてMYKさんとKGYMさんが6名できてくれたので、ボックス席が賑やかになる。ひとり女の人がいて、調子っぱずれな声でGReeeeNや米津玄師をうたっていた。

 

 

MTMTさんとめぐさんはずっとしゃべっている。「温泉行こう」と誘うMTMTさんに、めぐさんは「あたしすっごい温泉好きでー」と自分が温泉大好きなひとであることを盛んに言い、MTMTさんは「行こうよ、近場でさ、熱海とか、そのへん?」としきりに誘い、「混浴なんてないよねえ、大江戸温泉くらい?」と話していた。へえ、大江戸温泉に混浴なんてあるんだ!?と思ってたら、「あーあるねえ、水着着て」とめぐさんが言っていたので、なるほど、それもう温水プールじゃん、となったけれど、帰り際にMTMTさんがめぐさんに「温泉な、行こうな」と言って握手をしていた。「来年ね、来年」と答えるめぐさんに、MTMTさんは「来年ってさあ、もう、けっこう来年じゃん」と不服そうだった。今年中にいきたいんだな。

 

 

MTMTさんを見送ったあと、店にかかってきた電話をとったママさんが「MKさんがくるよ、3名」と言った。MKさん!?私は飛び上がるほど嬉しくなった。事実飛び上がった。だって、だって、ずっと会いたいと思っていたひとだもの!今、私が求める、好きな男の人ナンバーワンのひとなんだもの!

 

 

すっかりテンションの上がった私は、猛スピードでカウンターを片付け、にやける顔がとまらない勢いでママさんに「忙しくなるのって、いいですねえ!」とアドレナリン大放出させながら言う。ママさんは一瞬戸惑い、そして大笑いしてくれた。「あと20分ほどできますからね」。私は片付けたカウンターを確認してしかるのち、カバンをもってトイレへ駆け込んだ。ベビーパウダーをはたき、アイシャドウを塗り直す。リップを塗って、化粧を整えた。ああ、ひさしぶりのMKさん!嬉しい!会いたくて、でも今年中に会えるかわからなくて、10月の末に来て以来会えてなくて、11月くるかなーとおもったけどこなくて、連絡をとってるみかさんが「忙しすぎて、土日もお仕事なんですって」と言っていたから、もしかしたら、なんて思っていたのだけれど、まさか、急に、いきなり会えるなんて!嬉しい嬉しい嬉しいよう!犬だったらしっぽを振っていただろうから周りにバレていたに違いない。まあさ、バレてもいいんだけどさ、実際、MKさんがきたとき、ママさんが「この子ね、MKさんがくるってきいて、すごーくテンションあがっちゃって、もう、MKさんのことすきなんだからー」と言われたときは焦って、違います!!と笑いながら断言してしまったのだけれど、「まあ、MKさんがくることに喜んだというよりは、忙しくなることに喜んでたわね」と言ってくれて、くれて、という言い方でいいのかわからないけれど、やりとりをした後に、やっちまった、どうせなら図に乗って、「そうでーす、MKさんに会いたかった!」とでも言えばよかったな、くそう、と反省するなどしました。まだまだ素直さが足りない私…惜しいことをした…くすん…。

 

 

IDさんが女の人を連れて2人できた。びっくり。いつも会社の人を数人引き連れてくるIDさんが、酔っ払って、女の人をひたすら口説いている様子を目の前で見ていた。IDさんよりお酒が強いその女の人は、IDさんに気があるのだろうか?IDさんは確実にその女の人と寝たいと思っているみたいだけど、女の人の意図がよめなくて、でも誘われるならいってもいいかな、みたいな感じも、しなくもないくらいで、私はワインをぐびぐび、時々ちびちびと飲みながら、見てないふりをしつつ少しだけ意識を向けていた。終電がない、と言うIDさんと、終電が余裕であるという女の人の、攻防戦が繰り広げられていて、おもしろい。近くのホテルをとっているというIDさんは、結局1時近く、2人で最後から2番目まで残っていたのだけれど、あの後どうしたんだろう。今度きたら、聞いてみようと思う。

 

 

MKさんはかすみさんと仲が良い。かすみさんの明るくてサバサバした接客はウケがいいんだろうな。でも私はサバサバした関係以上の魅力を求めているから、どうアプローチしましょうかと熱視線を送るくらいしかなく、たびたび目が合えば目で数秒の会話をするだけで、全くといっていいほど話せなかった。それでも、帰り際には握手をして、「今年中に、また、来てください」と言ったら、にこにことしていた。そういえば、私がSGOKさんと喋っていたとき、MKさんにみかさんかすみさんが、「クリスマスきてー」と言っていて、カレンダーに書き込まれていたので、もしかしたら25日いらっしゃるかもしれないらしく、もう今から浮き足立っている私なのである。コブクロの桜を1番最初に歌うMKさんに胸をつかれ、私の嫌いな徳永英明を歌っても、それでもいいと思えるんであった。

 

 

ママさんが松田聖子の「pearl white eve」を歌って、私は初めてその歌を聴いて、なんだか切なくなった。いい歌だと思った。しかもママさんは歌がうまい。泣きそうになった。