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大学生やってます

妄想デート論、江ノ島編

デートへ行こう、デートをしよう。一緒にいて落ち着く人、わくわくする人と、いいお天気の日に、お昼前から、素敵なデートをしよう。

 

まず、朝の9時に起床して、ぼんやりしながらどきどきと着ていく服を決める。まあ前々から決めてはいたんだけど、それでもこっちの方がいいかな、なんて右往左往したりする。朝ごはんをしっかり入念に、丹念に食べて、落ち着かせる。落ち着かせたら、化粧をする。こちらもまた入念に丹念に洗顔して、入念に丹念にクリームをぬる。いつもより丁寧にぬる。手のひらで保湿もする。にっこり笑ってみせる。パウダーはたいて、眉とアイシャドウ塗る。歯を磨いて、スマホをチェックしながら支度する。持ち物はお金と定期とパウダーとリップとチークとアイシャドウ。荷物はできるだけ軽く。髪もセットして、結んだほうがいいか結ばないほうがいいか、親に聞いてみる。靴を履いて、全身鏡で確認、オーケイいざ出発。

 

 

待ち合わせはローソンで、おにぎりをふたつ買って、なんてことはしないけれど、東京駅で落ち合う。乗る電車は、東海道線。小田原行き。もしくは熱海行き。品川くらいまではちょっと混みつつ、横浜を越したらがらっと空いて、2人で座席に座る。陽が当たってぽかぽか気持ちいい。グリーンの景色が横切る。乗り換えて、電車を待つ。ぽかぽか日向をみながら、日陰でよりそう。お昼すぎ頃、江ノ島につく。着いたらもうお腹が空いているので、すぐお昼ご飯にする。しらす丼が食べたいという。ほどよく空いている食堂に入って、2人して向き合って、魚でいちばん好きなのって、なに?って聞いたりする。お刺身だったら、ウニとかいくらかな。煮付けだったら、うーんキンキとか?のどぐろって食べたことある?そういえばサカナくん生でみたことあるよ。なんて喋ってるうちに、しらす丼が運ばれてくる。

 

 

食べ終わって満足したら、アイスが食べたくなってくる。ぷらぷらと街のなかを歩いて、抹茶かなんかのアイスクリームを食べる。コーン派か?カップ派か?私はカップにして、食べながら歩く。神社に行って、階段をのぼる。お参りをして、景色を撮る。ここでツーショットを撮れるかが問題である。撮れなくても、彼の写真を数枚とって満足しちゃうんだろうけど。ゆっくり階段を降りて、一休みする。なにかお願いしたの?って聞いて、教えてもらったら、私は言わないよ、言ったら叶わなくなりそうだから、へへーん、なんて言って笑う。またぶらぶらして街を歩きにいく。お腹減ったねとか言いながら、夕方前の江ノ島のあの商店街みたいな通りを眺める。

 

 

ハンバーガーが食べたいな、と言う。駅前のクアアイナに行って、テラスっぽい席に座って食べる。もりもりフレンチポテトフライを食べるか食べないかで悩みつつ、ハンバーガーなんて大口開けるじゃん、と食べ始めてから気づく。ナイフとフォークを使うか?と考えてたら、彼はいただきまーすといとも簡単に口を開いてかぶりつくから、よかった、と思うと同時に、私もちまちまと下のバンズとハンバーグ、上のバンズとハンバーグ、というふうに、分けて食べたりする。ソースを垂らさないように、時々崩したりする。

 

 

お酒が飲みたくなってくる。バーに行きたい。江ノ島にはなさそうなので、早めに電車に乗って、新橋か品川へ行くことにする。電車は軽く混んでいて、2人でドアにもたれかかりながら景色をみる。楽しかったね、しらす丼と、アイスと、ハンバーガー。食べ物の話は尽きない。ちょっとうとうと眠くなってきたと思ったら、ちょうどよく席が空いたので、並んで座る。ピンクと紫の空が綺麗。品川に着いて、降りてみる。バーなんかないねえ、と言っていると、ハブがあった。私はワインを、彼はハイボールを飲む。ほどよく酔ったところで、改札前で別れる。楽しかった、またね、と人混みに紛れてキスをする。一瞬だけぎゅっとする。照れ臭くなって、私は背中を見せるのが嫌で、相手を見送ることにするんだ。